ここに興味深いデータがあります。それは成人、老人の運動習慣の有無と喪失歯数の関係を調査した結果では、運動習慣の保持と歯の本数には何らかの関係が認められるようである。もちろん、スポーツが習慣化するためには多くの要因が関与していることは言うまでもありませんが、喪失歯数と運動習慣の間には高齢になるにつれて影響が現れているように推察できます。また、実際に8020達成者(80歳になっても20本以上自分の歯を保つ運動)は非達成者に比較して日常の身体活動能力の高いことが知られています。スポーツの持つ多くの利点を享受し、さらに健康寿命の延伸を図るためには中高齢者のスポーツ習慣化が必要であり、そのための歯科的支援を確立する必要があると感じています。そこで当医院では今までの歯科医院の「虫歯・歯周病の治療」という枠だけに留まらず、健康という広い観点から日常生活を、人生を快適に過ごしていただけるよう患者様に様々な形でアプローチしていきたいと思っています。
現在、認定医(日本スポーツ歯科医学会認定)研修中です。認定後は、厚生労働省認定スポーツ施設、厚生労働省認定健康運動実践指導者、指導士、各医療機関、大学研究室、マッサージ士など連携できる用意があり今まで以上に幅広い治療を展開していきたいと思います。
また、現在「病気を未然に予防する」という予防医学の考え方が主流であり歯学会ではマウスガードによって「障害を予防する」という動きがあります。
学校歯科保健においては児童生徒の積極的な健康づくりの姿勢を促し成果を挙げてきました。その結果、子供の虫歯は減少軽症化してきています。しかし学校歯科保健の障害給付率において最も高いのは「歯牙障害」で、アクシデントである外傷で健全歯を失っているケースが見られます。特にクラブ活動など種目によってはマウスガードによって自ら事故を未然に防ぐことも出来ます。例えば野球はヘルメットやグローブなどの防具を使用しますね。まだまだスポーツの分野において歯科は重要視されていない観がありますが、実際スポーツの場面において歯を失うケースは多く、子供達だけでなく、親や指導者もマウスガードという認識をもっていただきたい。(もちろんマウスガードが必要かどうかは総合的に判断いたします。)また近年研究が進み、マウスガードは口腔内の障害予防だけでなくパフォーマンス向上というのでも期待されています。スポーツをしている子供達が口の外傷予防にマウスガードを使用し、定期的にかかりつけの歯科医院に行ってマウスガードのチェックを受け、又同時に口腔衛生の指導を受けていただければ体の健康管理と同じように口腔内の健康管理、予防という流れができてきます。
野口歯科医院は、口腔の健康管理が生涯にわたるQOLの向上に欠かせないということを広く皆様に知っていただき、スポーツによる健康づくり運動のお手伝いが出来るよう今まで以上に取り組んでいきたいと思います。
参考文献:スポーツ歯科臨床マニュアル 編集 日本スポーツ歯科医学会 医学情報社
スポーツマウスガードハンドブック 医学情報社
|